第133回生誕記念日祝賀会パンフレット


インド大使
東京
1995年5月23日

メッセージ

 日本ヴェーダーンタ協会が、スワミ・ヴィヴェーカーナンダの生誕133年を記念して会誌「不滅の言葉」の特集号を出そうとしておられることを知り、まことに嬉しく思います。この意義深いときにあたって、私が皆さんと皆さんの読者たちに祝意を表することができるのは、私の大きなよろこびです。

 スワミ・ヴィヴェーカーナンダの生涯は、人類が持つすべてのよきもの高貴なものの縮図でした。その生涯はまた、ヒンドゥイズムの精髄、すべての宗教への尊敬と理解の態度、およびすべての生きものへの慈悲の態度の典型でした。彼は、霊の普遍性、すべての宗教の普遍性を主張しました。1893年、シカゴの宗教会議での演説の中で彼は、すべての神々の上に一つの神が、すべての宗教の上に一つの宗教がある、と断言しました。そう言って、彼は私たちに、その上に立って全世界が一つになり得るところの根拠を、示したのです。

 われわれは今は、深まり行く絶望感の時代を、世界は絶壁のふちに立たされている、と感じる時代を、通過しつつあります。ここでわれわれは、人は決して希望を失ってはならない、自己の霊的資源の力にたよるべきである、というスワミ・ヴィヴェーカーナンダの教えを、思いおこさなければなりません。スワミ・ヴィヴェーカーナンダの示す放棄、勇気、奉仕および訓練の模範は、われわれが自信を持って将来に直面するのを助けるでありましょう。

クルディップ・サーデブ


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