スワミ・ヴィヴェーカーナンダ
訪日100年祝賀会パンフレット
スワミ・ヴィヴェーカーナンダ小伝
スワミ・ヴィヴェーカーナンダは1863年インド、カルカッタに生まれました。
幼少の頃から彼は深く人類を愛し、理想的な世界文明を夢見ました。1893年彼はアメリカ合衆国のシカゴで開かれた歴史的な世界宗教会議でおこなった、そのすばらしい講演によって世界的人物となりました。その短い生涯(1863〜1902)で、インドの哲学を非常に明快にかつ実際的に要約し、ひろめました。
東西両洋のすぐれた人々がヴィヴェーカーナンダの普遍的な見解、総合的なアプローチ、及び魂をよびさますメッセージを高く評価しています。彼は、多くのインドの人達すべてが自己を輝かせることができる社会の構築にいどむべく感銘を与えました。彼の実にその短い生涯の中休むことのない活動は、インドの思想を世界に広める一方、インド独立に向けた動きに感銘を与えたアイデンティティをインドにもたらしました。
ヴィヴェーカーナンダは1897年、彼の師であるシュリ・ラーマクリシュナ・パラマハンサの名のもとに、ラーマクリシュナ・ミッションを創立しました。ラーマクリシュナについてロマン・ロランは、次のように書いています、「ラーマクリシュナは、三億の民の二千年にわたる霊的生活の極致であった」と。
ラーマクリシュナ・ミッションは二重の理想を持っています。すなわち(a)シュリ・ラーマクリシュナによって教えられ、彼の生き方によって実地に示されたヴェーダーンタを、おしえる僧の一団をつくること、および(b)その僧たちが在家の弟子たちと協力して、カーストや信条や人種や国籍にかかわりなくすべての人をまぎれもない神のあらわれと見つつ、布教および博愛活動をおこなう、ということです。
いまラーマクリシュナ・ミッションは世界中にある132箇所のセンターを通じて活動し、すでに現代世界に最も強力な霊的運動の一つとなったラーマクリシュナ運動をさらに強化すべく、はたらいています。
世界中にに不信感と狭量が驚くほど深まっている今日、ヴィヴェーカーナンダのことばはまことに時宜にかなったものであり、また、彼の思想はわれわれを鼓舞し、われわれの存在そのものを至高の目標へとかりたてます。
ヴィヴェーカーナンダは1893年7月、シカゴに行く途中日本に立ち寄り、小期滞在していくつかの都市を訪問し、日本の文化と文明に深く感銘しました。それ以来、彼は生涯日本と日本の人々に特別の愛情を抱いていました。
今日ヴィヴェーカーナンダ訪日100年を祝うにあたり、私たちは彼の思想、教えを人々につたえることでスワミジーに賛美を賞し、人々に全世界の兄弟愛を伝え感銘を与えるでしょう。