不滅の言葉 97年5号

那須でのヴェーダーンタ・リトリート 全文

 七月十二日(土)、十三日(日)に一泊二日のリトリートが栃木県の那須で開催されました。

 参加者は、メダサーナンダジ、東京ヨガセンターのアーナンダ羽成先生を含む男性十一名、女性十八名、年齢二十歳から八十二歳にわたる計二十九名。十二日は朝上野駅を八時二分発の列車に乗り黒磯駅で下車、買物班を残して五台の車に分乗、宿泊場所となる「アーナンダ・バーヴァン」(ここは、毎月第二土曜日にメダサーナンダジによってインド哲学の講義が行われている東京ヨガセンターの那須道場です)に到着したのはお昼頃。昼食をとり、ひと休みしたあと、シュラインの場所を整えて瞑想、羽成先生の指導によるヨーガ。そのあと、おやつ、散歩、夕拝、瞑想。夕食のあとシンギング。

 次の日も五時起床で朝の瞑想から始まり、チャンティング、リーディング、朝食ののち、マハラジによる「霊性生活」についての講義、ヨーガ、瞑想、昼食と、最後まで盛り沢山でありました。

 求めているものが同じせいか、初めての顔合わせがあったり、皆ほとんど行動を共にしていたにもかかわらず、終始和やかで、那須の自然と皆の気持ちがひとつになってとても聖らかな空気に満ちていました。また部屋を整え、お写真と置き花を飾ると、そこは更に神聖なシュラインとなり、皆の心もより静かに落ち着きを持ったように見えました。マハラジの講義もこの会にふさわしく、何故霊性生活を送るのか、何故この生活を選ぶのか、そして日々の瞑想の仕方等、時間が少し足りなかったのが残念です。

 約三十名ともなると食事の準備も結構大変で、当番表を作り、男性も女性も全員参加で料理に携わり、マハラジも腕をふるって美味しいご馳走を作って下さいました。多数での食事は協会でも毎月経験していることながら、場所が変わったせいかと気分も変わり、またよいものでした。

 今回のリトリートは初めての企画であり、協会を離れ、一泊二日と短いものでしたけれど、環境にも恵まれ、ひと味違って実りの多いものでした。


| HOME | TOP |
(c) Nippon Vedanta Kyokai