不滅の言葉 1964年9号
永遠の伴侶
スワミ・ブラマーナンダの生涯(七)
スワミ・プラバーヴァナンダ
僧団の長としてのマハラージ(その一)
マハラージのカルカッタへの帰還は、彼の兄弟弟子達の間に感動をよび起した。彼の出現は、彼等の間に霊的喜びの新しい高揚をもたらしたのである。ある日彼はスワミ・プレマーナンダにこう言った、「私はブリンダーバンで非常に幸福だったのだが、ここ僧院の中に住むためにあの聖都を去った。私は私の兄弟達と人類とに奉仕したいと思うのだ。恩師は至上の愛と献身の権化であられた。私達の生涯は地上の不幸になやむ世界中の人々がスリ・ラーマクリシュナの聖き名を呼んで彼の中に休息と平安を見出すよう導くことに捧げられなければならない。」
アメリカに滞在中のスワミジーがブラマーナンダのカルカッタへの帰還を知った時、彼はインドのラーマクリシュナ僧団の運営についての一切の重荷から解放されたことを感じた、マハラージに宛てた彼の手紙は、全人類への奉仕の精神にみちていた、マハラージは代って、その兄弟弟子達を霊的に鼓舞するのであった、全員がスワミジーとマハラージとに限りない信頼を寄せた、しかしこの二人の相互の愛情がどれ程深く、どれ程霊的であったかは、誰も充分に理解することができなかった。ブラマーナンダがブリンダーバンから帰って二年の後、スワミジーがアメリカから帰国した。カルカッタ市内のある家で、公式の歓迎会が催された。マハラージ自身が先頭に立って兄弟を喜び迎え、花の環を彼の頸にかけた。スワミジーはスワミジーで「グルの息子はグル自身とみなされるべきである」という聖典の言葉を引用しつつ、マハラージの足に手を触れた。(ブラマーナンダはスリ・ラーマクリシュナの霊の息子であるという意)マハラージは優しく微笑しながら、彼の足に手を触れ、「人の兄は、その父の如くに敬われるべきである。」という別の言葉を引用してほめ言葉を返した。...................